どうして体は歪むのか?骨盤が歪む原因は何か?

「骨盤」と言えば私たちの体を支える要石のような存在です。
しかし、日々の生活における様々な癖によって私たちの骨盤は歪みがちです。
そしてその歪みは気づかない内に体中に悪影響を起こしています。なぜ私たちの骨盤はかんたんに歪んでしまうのでしょうか?
私たちは一口に「骨盤」と呼んでいますが、実は骨盤とは「寛骨」と「仙骨」という2つの骨の集合体のことを指します。

私たちの体の場合、その骨の集合体である骨盤は大腿骨によって下から支えられ、
その上に背骨の重さがのってくる仕組みとなっています。
この大腿骨と骨盤と背骨は、筋肉と人体によって結ばれており、それら全部で私たちの腰の部分を形成しているのです。

つまり、このように複数の要素によって構成されている骨盤は、
日々の生活習慣や筋力の衰えによって簡単にバランスが変化するので、
体の中でも歪みやすく変形しやすい部位なのです。例えば、筋力が低下すると、
背骨の重みを受けた骨盤はそれを支えようとして前後に傾くので次第に歪んでいきます。

また「骨盤底筋群」という骨盤の底にある筋肉の力が低下し、緩んで来ると骨盤が開いてしまいます。
特に女性は、出産をする体の構造上、男性よりも筋肉やじん帯が柔らかく、骨盤自体が元々開きやすい作りになっています。
実はハイヒールを履くことも骨盤を開かせる要因になります。

日々仕事に追われなかなか運動する時間が取れない現代人は、
必然的に筋力が弱いという傾向があります。
そのため、骨盤を支えている「大殿筋」やその大殿筋をつり上げている「中殿筋」、
そして骨盤が後ろに傾くのを防ぐ働きをする「背筋」、そして先ほど紹介した「骨盤底筋群」など、
骨盤が正しい状態を維持するように支えている筋肉の力が不足しています。

つまり、運動不足が骨盤の歪みを生み出しているのです。
こうやって骨盤が歪んでしまうと、骨盤の中にある臓器や血流、リンパの流れに悪い影響を与えます。
そしてそれは、肩こりや冷え性、下半身のむくみといった症状を引き起こすのです。